ゴミ屋敷の片付け方法!自力でやるか業者に頼むか判断基準まで解説

ゴミ屋敷とは、どんな状態のお部屋のことを指すかご存じでしょうか?気づかないうちに自分の家もゴミ屋敷になってしまっているかもしれません。この記事では、ゴミ屋敷の基準や特徴、レベルについて詳しく解説しています。さらにゴミ屋敷の片づけを自力でできるのか、業者に依頼した方がいいのかの判断基準や、それぞれのメリット・デメリットもご紹介しています。綺麗で快適なお部屋で過ごしたいとお考えの方はぜひチェックしてみてください。

ゴミ屋敷になる原因とは?

家がゴミ屋敷になってしまうのはなぜでしょうか。代表的なものとして以下のような原因が考えられます。

・ものが捨てられない

・片付ける時間がない

・ものを買いすぎてしまう

・認知能力の低下

・心の病気

家がゴミ屋敷になってしまう人は、ものを捨てることや片付けることが苦手な傾向が見られます。またそれまでは問題なく生活していたとしても、環境の変化によって片付けができなくなり、ゴミ屋敷になってしまうこともあります。つまりゴミ屋敷になってしまう可能性は、誰にでもあるといえるでしょう。

 

どこからがゴミ屋敷になるか?

どのような状態であればゴミ屋敷と呼ぶという、明確な基準があるわけではありません。しかし住んでいるうちに汚い状態に慣れてしまい、自分の家がゴミ屋敷になっていると気づけないこともあります。ここでは、こうなっていたらゴミ屋敷の可能性があるという目安の状態について詳しくみていきましょう。

・座る場所がないほどものが溢れている

・家の中にゴミが山積みになっている

・害虫・悪臭が発生している

家の中にものやゴミが散乱していると、埃が溜まることによる火事や、店頭の危険性があります。また悪臭や害虫は、自分だけでなく近隣の住人の迷惑になることもあります。また、心身の健康に悪影響を及ぼす可能性もあるため、家の中が上記のような状態になっていたら家の片づけを検討しましょう。

 

ゴミ屋敷と汚部屋の違い

ゴミ屋敷と汚部屋の間に、明確なボーダーラインはありません。しかし一般的には汚部屋は「掃除が十分でなく、清潔感の欠如した部屋」、ゴミ屋敷は「ゴミや使途不明のものが溢れている家」という違いがあります。特にゴミ屋敷は悪臭や害虫などが発生している場合もあり、その不衛生な環境が近隣の住人にも悪影響を及ぼすという点が、汚部屋との大きな違いといえるでしょう。ゴミ屋敷の定義は自治体によってもさまざまですが、火災や倒壊の可能性がある、公共の道路までものが溢れているといった場合など、周辺環境の安全性や利便性に影響のあるケースがゴミ屋敷として定義されることが多いようです。

 

関連記事:https://fuyouhin-hikaku.com/column/dirty-room/

関連リンク:https://curama.jp/hoarding-cleanup/magazine/270/#a5

 

 

ゴミ屋敷5つのレベルと特徴

悪化してしまうと自力で片付けることが困難になってしまうゴミ屋敷。ここではゴミ屋敷の段階を5つのレベルに分けて解説していきます。

ゴミ屋敷のレベル1

ゴミ屋敷のレベル1といえる段階は、床全体にゴミが散らばっている状態。弁当の空き箱やペットボトルなど、ゴミ袋に入る程度の大きさのゴミが散乱し、床がかろうじて見えるといった状況です。散乱しているものはほとんどがゴミで、日用品や衣類などは混ざっていないのが特徴です。ゴミを片付ければ床がスッキリするため、まだ自力で数時間ほど作業を行うだけでゴミ屋敷から抜け出せる段階といえるでしょう。

ゴミ屋敷のレベル2

ゴミだけでなく、衣類やバッグなどまだ使用している日用品も一緒になって床に散らばっている状態であれば、レベル2の段階です。ゴミやもので床が埋まって足の踏み場がなく、場所によってはひざ下辺りまでものが積みあがっているといった状況です。使うものがすぐに見つからずいつも探しものをしている、つまずいて歩きにくいといった弊害も出ています。何日間かかけて片付けを行えばまだ自力でゴミ屋敷から抜け出せる可能性はありますが、一緒に作業してくれる人がいない場合は、業者に依頼した方がスムーズに片付けが進みます。

ゴミ屋敷のレベル3

場所によってはひざ上までゴミやものが積み重なり、ゴミを踏まなければ家の中を歩けないといった状態であればレベル3の段階です。ゴミ袋に収まる大きさのものだけでなく、壊れた家電や家具など、粗大ゴミが混ざっているのが特徴です。家の中に侵入できない場所があるほどゴミが溢れている状況で、積み上がったゴミが倒壊したり転倒したりといった危険性があります。レベル3になると自力で片付けを行うのは困難です。すぐに業者に片づけを依頼した方がいい段階といえるでしょう。

ゴミ屋敷のレベル4

場所によっては頭くらいの高さまでゴミやものが積み重なり、生活スペースがほとんどない状態であればレベル4の段階です。食べ残しなど腐敗するものが放置され、悪臭や害虫、ねずみなどの害獣の発生を招く状態でもあり、近隣住人とのトラブルが起きる可能性も大きくなります。家の周辺に悪影響がある場合、強制退去になるケースもあるでしょう。害虫駆除・ハウスクリーニングなどが必要になり、自力での片付けはほぼ不可能な段階です。こうなってしまったら、なるべく早く業者に片づけを依頼するのがいいでしょう。

ゴミ屋敷のレベル5

ゴミやものが何層にも積み重なり天井近くまで達しているだけでなく、ベランダや庭など、家の外にまでものが溢れている状態であればレベル5の段階です。悪臭や害虫の影響が家の周辺にまで及び、近隣住人からクレームが発生しているケースも少なくありません。普通の日常生活を送るのは困難な状態で、健康被害が発生する可能性が高くなります。ゴミの重みで家の床が抜ける危険性もあり、自治体の条例によってはゴミが強制撤去されることもあります。業者による一刻も早い対処が必要なレベルです。

ゴミ屋敷を片付ける2つの方法|自力でやる場合

ゴミ屋敷を片付けるには、「自力でやる場合」と片付けのプロである「業者に依頼する場合」の2つの方法があります。ゴミ屋敷は段階が進むと自力で片付けをするのが困難になっていく傾向がありますが、まだ初期であれば自力での片付けも可能です。ここではゴミ屋敷の片づけを「自力でやる場合」について詳しく解説していきます。

 

自力で片付けた場合のメリット

ここでは片づけを自力で行った場合のメリットについてみていきましょう。

・お金がかからない

自力で片付けを行う一番のメリットは、業者に依頼する費用が節約できるという点です。ゴミ袋やゴム手袋、掃除を行うための道具などは自分で用意する必要がありますが、まだゴミ屋敷の初期の段階であれば、それほどお金をかけなくても片付けを行うことができます。

・自分のペースでできる

自分の好きなタイミングや時間配分で作業を進めることができるのもメリットのひとつです。捨てるものと捨てないものをじっくり選別したり、自分のペースで作業を進めることができます。

・片付けの習慣が身につく

自分で時間と労力をかけて片付けを行うと、片付けの習慣が身につき、もう二度と散らかさないという決意にもつながります。

 

自力で片付けた場合のデメリット

自力で片付ける場合のメリットだけでなく、デメリットも確認しておきましょう。

・労力が必要

自力で全ての片づけを行う場合、かなりの時間と労力が必要になります。また「この日までに終わらせなければいけない」という期限がないと、片付けが中途半端なままダラダラと時間だけが過ぎていってしまう可能性もあります。

・ゴミの処分にお金がかかる場合も

ゴミの出し方は自治体ごとに定められていますが、通常のゴミとして出せない大きさや量になると処分にお金がかかる場合もあります。ゴミ屋敷の片づけは想像以上のゴミが出るものです。ゴミを運搬する作業自体が大変なケースもあります。

・清掃が不十分

食べ物が腐敗したりカビが発生したりしている場合には、ゴミを撤去したあとに消毒やクリーニングが必要になることがあります。それらの作業を自力で行う場合、清掃や消毒が不十分になり、衛生面に不安が残ることもあります。

 

自力で片付けられるかどうかの基準

ここでは、自力でゴミ屋敷を片付けられるかどうかの判断基準となる状態の目安をご紹介します。以下のような状態にいくつ当てはまるかチェックしてみましょう。当てはまる数が多いほど、自力での片付けがしやすい状態です。

①          散らかっているゴミはゴミ袋に入るくらいの大きさ

②          ゴミが高く積み上がっていない

③          家の広さが3DKよりも狭い

④          掃除の作業を行うスペースがある

⑤          水回りの設備が使用できる

 

自力でゴミ屋敷を片付ける方法

ここでは、自力でゴミ屋敷を片付ける場合の手順や用意するものについてご紹介していきます。

自力でゴミ屋敷を片付ける方法①片付けのスケジュールを立てる

ゴミ屋敷の片づけは何日かかかる場合がほとんどです。まずは片付けのスケジュールを決めて、作業の見通しを立てましょう。「ひと部屋につき2日間かけて掃除を行い、全体の片付けが終るのが〇〇日」など、具体的かつ無理のないスケジュールを立てるのがおすすめです。「この日には綺麗になった部屋で過ごすことができる」という目標があると、作業もスムーズに進みやすくなります。ひとりではなく家族や友人など協力してくれる人がいる場合は、2~3日で集中して作業を終わらせることも可能です。

自力でゴミ屋敷を片付ける方法②道具の準備

片付けの際に使う道具も事前に準備しておきましょう。

・軍手・ゴム手袋・マスク・汚れてもいい服

安全面・衛生面から、予備を含めて用意しておきましょう。汚れてもいい服がない場合はエプロンや割烹着を着用するという方法もあります。

・ゴミ袋(50~100枚)

ゴミ屋敷の片付けではゴミが大量に出ます。なるべく破れにくい、丈夫なゴミ袋をたくさん用意しておきましょう。自治体の指定がある場合は、指定のゴミ袋でないと捨てることができないため注意してください。

・梱包用の紐やガムテープ

雑誌や本を縛ったり、段ボールをまとめたりするための梱包材も用意しておきましょう。剃刀や包丁など、そのまま捨てると危険なものを包むための新聞紙も用意しておくと便利です。

・雑巾・バケツ・モップ・洗剤などの掃除用具

ゴミを片付けたあと、部屋の清掃作業を行うための道具です。掃除に使う基本的な道具でかまいません。雑巾は水拭き・乾拭きで分けて使います。汚れやすいため、複数枚用意しておくといいでしょう。

・害虫駆除剤

生ゴミが溜まっている場合、コバエやゴキブリなどの害虫が発生している可能性があります。そのままだと作業が進めにくいため、害虫駆除剤を用意しておくといいでしょう。作業を始める前に、害虫駆除用の燻煙剤を炊いておくとよりスムーズです。

・ゴミを運ぶための車両

ゴミ処理センターや収集所に、大量のゴミを運ぶための車両が必要な場合は用意しておきましょう。車両の手配が難しい場合は、ゴミ処理のみ不用品回収業者に頼むという方法もあります。

 

自力でゴミ屋敷を片付ける方法③ゴミの分別・処分

部屋に散乱したものは、まずは「捨てるもの」「残すもの」「保留」の3つに分けるのがおすすめです。それぞれ段ボールなどの箱を用意し、どんどん仕分けしていきましょう。「残すもの」の箱にはアルバムなどの大切なもの、使用頻度の高いもの、近々使用する予定のあるものなどを入れていきます。「保留」の箱には捨てるか捨てないかの判断がすぐにできないものを入れましょう。「捨てるもの」に入れたものはさらに「可燃ゴミ」「不燃ゴミ」「その他(書籍・衣類など)」に分けます。悩んでいるとなかなか作業が進まないため、「1~2年使っていないものは捨てる」などの基準を定めて、捨てるか残すかの目安にするといいでしょう。

ゴミの分別が終ったら、自治体によって定められたゴミの日に合わせて集積所に出していきましょう。集積所に出せない粗大ゴミなどがある場合はゴミ処理センターへ持ち込む、業者を手配するなどの作業が必要になります。

自力でゴミ屋敷を片付ける方法④壁や床の清掃・消毒

部屋の中のものやゴミを片付け終わったら、床や壁、水回りなどの掃除を行いましょう。特に生ゴミなどが長い間床の上に置きっぱなしになっていた場合はカビや悪臭が発生している可能性もあるため、洗剤を使用して拭き掃除をしたあと、消毒や除菌をしておきましょう。

 

ゴミ屋敷を片付ける2つの方法|業者に依頼する場合

自力でゴミ屋敷を片付ける場合についてご紹介しましたが、自力では満足のいく片付けができないというケースもあります。またゴミ屋敷のレベルが自力での片付けが困難な段階にきているときには、片付けのプロである業者に依頼するのがおすすめです。ここからは、ゴミ屋敷の片づけを「業者に依頼する場合」について詳しくみていきましょう。

 

業者に依頼する場合のメリット

ここではゴミ屋敷の片づけを業者に依頼した場合のメリットについてご紹介していきます。

・短時間で作業が終わる

自力では何日間かかかる片付けも、プロが手際よく進めてくれるため短時間で作業が終了します。

・プロの技で清掃してもらえる

自力で片付けを行う場合、ゴミを片付けたあとの清掃も自分で行わなければなりません。業者に依頼すれば、片付けのあと汚れた壁や床をプロのクリーニング技術で清掃してもらうことができます。

・ゴミの処分をしてもらえる

片付けで出た大量のゴミの処分も、業者に依頼すればしてもらえます。ゴミの分別や運搬といった作業を、自分でする必要はありません。

 

業者に依頼する場合のデメリット

業者に依頼した場合のデメリットについても確認しておきましょう。

・費用がかかる

自力で片付けを行う場合は人件費や作業料はかかりませんが、業者に依頼する場合は必ず費用が発生してしまいます。

・他人に家の中を見られる

家の中に見知らぬ人を入れるというのは、多かれ少なかれ抵抗があるものです。相手はプロとはいえ、家の状態がゴミで散らかった状態であれば、なおさら人に見られるのが嫌と感じる方も多いでしょう。

 

ゴミ屋敷を片付ける費用相場

ゴミ屋敷の片付けにかかる費用は、家の間取りや作業時間、作業人数によっても変わってきます。あくまでも目安ですが、間取り別の相場費用は以下のようになっています。

1R・1K:35,000~50,000円

2DK・2K:55,000~90,000円

1LDK・2DK:80,000~140,000円

2LDK・3DK:140,000~180,000円

3LDK・4DK:180,000~210,000円

4LDK:220,000円~700,000円

また、出たゴミの量に応じた車両の大きさによっても料金が変わってくるため注意が必要です。

軽トラック:1台あたり30,000~50,000円

2トントラック:1台あたり50,000~90,000円

 

ゴミ屋敷は家の状態によってもかかる費用が変わってくるため、上記の金額は参考程度に考えておきましょう。片づけを依頼する前には、必ず複数社から見積もりを取ることをおすすめします。

 

二度と「ゴミ屋敷」にならないようにするために

ゴミ屋敷が片付いたら、次に気をつけたいのが再びゴミ屋敷に戻らないように綺麗な状態をキープし続けるという点です。ここでは二度とゴミ屋敷にならないようにするために気をつけたいポイントについて解説していきます。

・ものを使ったら定位置に

バッグや服、文房具などの日用品は、使ったら必ず決まった位置に戻すことを心がけましょう。特にものを床に置くのはNGです。床が散らかり始めると部屋が片付かず、ゴミ屋敷に戻りやすくなってしまいます。

・ものを増やさない

部屋の中にあるものを増やさないこともポイントのひとつです。例えばひとつものを買ったら不要なものをひとつ捨てるなど、ルールを決めておくといいでしょう。本当に必要なものを見直すきっかけにもなり、安易に不必要なものを買うのを防ぐことができます。

 

おわりに:初めてのゴミ屋敷清掃なら不用品回収業者に依頼しよう

ゴミ屋敷は初期の段階であれば自力での片付けも可能ですが、片付けの他にゴミの分別や処分、運搬なども含めるとかなりの時間と労力が必要となります。そのため、時間の余裕がない、自分で段取りよく片付ける自信がないという方は、全てをプロにお任せできる不用品回収業者に依頼するのがおすすめです。ゴミ屋敷をスッキリ片付けて、快適な部屋で過ごしましょう。